国道22号線「下浅野」交差点を西へ約1.2キロメートル行ったところに「グルメ通り」が南北に延びています。「グルメ通り」の誕生の時期などは不明ですが、多くの飲食店が集まったためその名前が付いたと思われます。郊外にオリジナル店舗を構える流行があり、一宮市の丹陽連区内に飲食店が出店攻勢。1980年代には大盛況を迎えて、マスコミに取り上げられました。国道22号線(名岐バイパス)を通って名古屋市や岐阜市からも集客できた注目スポットです。
その転換期となったのが、飲酒運転の取り締まり強化です。それまでは車で来ていたお客さん(本当はダメです)が一気に引いていきました。ムーブメントを起こした飲食店の閉店や業態変更が相次ぎました。もちろん、バブル時代の終焉も大きな要因と思われます。
夜こそ楽しめる飲み屋街の通りから、昼こそ楽しめるランチや喫茶が充実した通りに変化。主要駅を基点とした中心市街地の活性化に重きを置く傾向があるため、郊外にある「グルメ通り」の発展スピードは遅いかもしれません。一時代を築いた「グルメ通り」の看板すら見当たらないのはさみしいです。
(text in 2016.2.3)

