愛知県一宮市は、市制施行100周年を迎える2021年(令和3年)の4月に、「中核市」指定を受ける準備を進めています。
一宮市が目指す「中核市」姿をパンフレットより。
- 住みよいまちへ
- 自立した個性あるまちへ
- 魅力あふれるまちへ
ざっくりとして、ボヤけた目指す姿だと感じます。きめ細かな行政サービスの提供や、積極的な情報発信などは、やるべきこととして当然です。目指す姿は、もっともっと深掘りしてもらいたいと願います。
「HELLO!! 138」チームとしては、一宮市がやっていることの明確化、中心市街地と郊外の市民サービスや行政サービス格差の是正を求めます。一宮市職員の皆様は、一生懸命仕事をされているはずですが、そのことがうまく市民に伝わっていません。「中核市」になることで、そこの迅速化や柔軟化が望めますから、一宮市の仕事が幅広く伝わりそうです。
また、中心市街地の駅周辺には税金を投下して整備されますが、郊外は置き去りにされたままの傾向です。郊外は、隣街をつなぐ場所として、さらに活性化や魅力化を図って欲しいです。
そもそも「中核市」とは、国の指定を受けて、県が行なっていた事務(保健所の業務、教職員の研修など)を引き受ける、人口20万人以上の都市のことです。「中核市」は、日本全国に60市あります。一宮市の近隣では、愛知県豊田市、豊橋市、岡崎市、岐阜県岐阜市です。ちなみに名古屋市は、政令指定都市となります。長野県松本市は、同じ2021年に「中核市」への移行を進めています。
なぜ「中核市」を目指すのか。端的に言ってしまえば、愛知県へのお伺いを無くすことに尽きそうです。行政サービスは縦割りで、一宮市の仕事だけでは、十分な市民サービスが提供されません。愛知県の審査や決定、指導が出てきますから。それをなくすために、新たに2,000を越える愛知県の事務を引き受けようという展開です。「一宮市ならでは」の地域に適した施策実施も可能になります。
一宮市職員ひとりひとりの業務が増えて、市民サービスや行政サービスが散漫になってしまったら本末転倒です。職員の皆様の仕事に対する責任感がさらに増して、一宮市民のまちへの誇りや愛着もさらに増すことを期待したいです。
この事業の担当は、一宮市役所総合政策部の中核市移行推進課です。