よく働き、よく遊ぶ!主要産業と観光や行楽

名古屋市のベッドタウンのため、働く場所は少ないです

廃れてきていると言われていますが、一宮市の重要産業は繊維、織物です。

その起源は平安時代や奈良時代まで遡り、江戸時代には木綿、絹織物の産地として知れ渡りました。明治後期以降に、毛織物生産地として急発展して、大手民間企業が進出。木曽川の水資源を活かした染色も含めて、紡績から縫製まで一貫して行なう総合的な繊維産業都市となりました。日本の製造業を取り巻く環境が大きく変化したのが昭和50年代(1970年ころ)であり、そのあたりの年代を境に国際競争力が低下して、一宮市の産業構造にも大きな悪影響を及ぼしました。一宮市の発展と衰退は、繊維産業と一体であったと思われます。

三八市

江戸時代中期に、三と八のつく日に「三八市」は、真清田神社の門前で始まりました。日用品の交換や綿織物の売買のため開かれました。中心市街地の名残となっています。

中心地

萩原工業団地、明地工業専用地域で産業の育成が図られています。また、市街化が進められている一宮駅周辺からは、観光産業を打ち出しています。イオン、ピアゴ、ヤマダ電機など、郊外型の店舗も充実しています。

農業

冬の寒風・伊吹おろしを利用した切り干し大根は、一宮市内の畑で作られています。千秋連区のネギ、木曽川連区のタマネギつくりが盛んです。浮野の鶏卵も有名です。一宮市の農水畜産物やそれらを使用した商品を「いちのみや食ブランド認定商品」として、情報発信を図っています。

一宮モーニング

一宮市は、喫茶店のモーニングメニューの発祥地と言われています。一宮市内の喫茶店やカフェでは、ボリュームや値段を競って、趣向を凝らしたモーニングメニューが楽しめます。ドリンク代金だけで、トーストやゆで卵がついてきます。モーニングを注文できる時間帯は早朝をイメージしますが、実際は店舗によって異なり、午前中だけやランチタイムまで、さらに営業時間の終日で行なっているところもあります。また、一宮モーニングのキャラクター・ICHIMO(イチモ)も話題です。

企業

繊維関連の企業が多く、豊島、モリリン、バルダン、ソトーなどがあげられます。飲食や食品関連では、全国展開している壱番屋や三井食品があります。また、キシショッピングセンターやカネスエ、アオキなど、スーパーも充実。ケーブルテレビ局のアイ・シー・シー、ラジオ局のFMいちのみやもあり、中日新聞や朝日新聞などの新聞の支局もあります。

受け継いでいきたい一宮市の観光や行楽資源

おりもの感謝祭一宮七夕まつり

1956年に始まった一宮市の夏の最大イベント。仙台七夕まつり、湘南ひらつか七夕まつりと合わせて、日本三大七夕まつりのひとつとして知られています。しかし、他地域での七夕まつりの充実、一宮七夕まつり自体の縮小もあり、日本三大七夕まつりから外れているという見解も多いです。

七夕まつり以外にも、年間イベントが盛りだくさん!

ノコギリ屋根の工場

旧街道に沿って、歴史的な景観の面影があります。ノコギリ屋根の工場も残っています。

美濃路

中山道や東海道などの五街道に属して、江戸時代の初期から重宝された歴史街道です。萩原宿や起宿の宿場町でにぎわった美濃路沿いには冨田一里塚、起には愛知県指定天然記念物の大イチョウが見られます。明治時代の濃尾地震にも耐えた旧湊屋主屋は、定渡船場の近くで見られます。

島畑

尾張一宮パーキング付近にある島畑は、農業・耕作の歴史をあらわしていて、全国的にも希少な存在です。島畑とは、田んぼの水がかりがよくないため、土地を一段下げるときに発生した土砂を盛り上げた島状の畑を指しています。貴重な農業景観です。

ランドマーク

整備された木曽川河川敷にあるツインアーチ138は主要なランドマークとなっています。その眼下には、木曽三川公園138タワーパークが整備されて、家族で遊べる格好の場所となっています。また、一宮駅に隣接している尾張一宮駅前ビル(通称はiービル)も一宮市の名所と言えます。

歴史資料館

一宮市の歴史に触れるなら一宮市博物館、尾西歴史民俗資料館、旧林家住宅(尾西歴史民俗資料館の別館)。宿場町として栄えた起宿や萩原宿もあげられます。

城郭

一宮市内に城が現存する場所はありませんが、城址(城があった跡)は多く点在します。一宮城、奥城、重吉城、黒田城などがあげられます。山内一豊(やまうちかずとよ)、梶川高盛(かじかわたかもり)、奥村永福(おくむらながとみ)、長谷川秀一(はせがわひでかず)、兼松正吉(かねまつまさよし)といった郷土の武将の活躍も楽しめます。一宮市木曽川資料館で、一宮市ゆかりの武将や史跡などを紹介しています。

寺院神社

中心市街地にある真清田神社、一宮市博物館と隣接している妙興寺など重要な歴史的建造物があり、各連区にも社寺が広く分布しています。天然記念物として指定されている特別な樹木の多くは、社寺にあります。重吉八幡宮の甘酒祭は、一宮市無形民俗文化財に指定されています。

公園

河川敷にある木曽三川公園(138タワーパーク、光明寺公園、大野極楽寺公園)、浅野長政の屋敷跡が残る浅野公園、浅井山公園、スポーツできる環境が併設されている奥町公園や九品地競技場、一宮総合運動場(県営グラウンド)などがあります。サイクリングコースやジョギングコースが整備されています。

花火

木曽川河川敷で濃尾大花火大会が催されます。尾張地方随一の20号の大玉花火や、約5,000発の花火が打ち上げられます。木曽川の川面に浮かぶまきわら船の提灯も幻想的です。過去には、その辺りで年に数回行われましたが、統廃合された結果、1回限りの花火大会となっています。

2022年1月の報道発表により、濃尾大花火大会の開催が廃止されました。1993年より、隣の岐阜県羽島市との共催で、濃尾大花火大会が開催されてきました。しかし、2018年の開催をもって羽島市が撤退となり、その後、両市において協議が重ねられてきました。結局、濃尾大花火大会は廃止されることに決定。

観光物産

一宮市の名物と言えばこれだ、というところまで全国的に知れ渡っている物はないと思われます。でも、多種多様な物産が揃っています。津島屋の「どまんなか」、亀屋の「一くん」などの和菓子が多く、そばやうどん、珈琲もあります。酒造会社による大吟醸もあります。また、せんいの街らしく、マフラーやタオルにも注目です。

木曽川沿川サイクリングコース

一宮市、犬山市、扶桑町、江南市、稲沢市をぐるっと結んだ、木曽川沿いのサイクリングコースが充実しています。コースの周りには、公園や展望スポット、カフェや城もあるため、楽しみも倍増。レンタルサイクルも整っていて、総距離は約25キロメートルです。